カナダのケベック州に住んでいると、CLSCという言葉をよく耳にしたり、道路標識で見たりする機会があると思います。
そのCLSCって何？どんなサービスを提供しているの？
このページでは、CLSCをどのように利用できるのか詳しく書いていきます。
CLSCとは？
CLSC は、centre local de services communautaires(仏語) / local community service centre(英語)の略で、1974年よりケベック州政府が運営および管理している無料の診療所です。日本で言う地域保健所のような施設となります。
モントリオールの南西に位置するPointe-Saint-Charles地区では、近隣の医療施設の不足を懸念したマギル大学の医学、看護、社会学の学生が1968年にコミュニティクリニックを立ち上げました。このクリニックはCLSCのモデルとなっており、当該地区では今もCLSCではなくPointe-Saint-Charles Community Clinic が運営を続けています(サービス内容は同じ)。
誰が利用できるの？
Régiede l’Assurance Maladie duQuébec（RAMQ）保持者であれば、無料でサービスの利用ができます。
CLSCではどのようなサービスが受けられるの？
CLSC/Pointe-Saint-Charles Community Clinic で受けられるサービスの例は次のとおりです：
♦血液検査
♦予防接種
♦予約なしのウォークインクリニック
♦ファミリードクターを持つための申請受付
♦リハビリサービス
♦心理社会的ケア
♦ソーシャルワーカーによるサポート
♦言語療法士によるサービス
♦禁煙希望者のサポート(禁煙セラピー含む)
♦生活習慣の改善サポート
♦婦人科検査
♦産婦人科医のリスト一覧の提供
♦助けが必要な方への出産前のフォローアップ
♦親子学級の開催
♦出産後のサポート(自宅訪問、母乳育児に関するクラスを開講、乳幼児のワクチン接種、個別もしくはグループ単位で親のためにさまざまなクラスを開講、新生児・乳児の体重測定および健康相談等)
♦特に10代等若くして親になった子達へのモニタリングとサポート
♦避妊に関するサポートやクラスを開講
♦貧困家庭の健康面でのサポート
♦学生のための歯科医療サービス（スクリーニング、予防的な歯科フォローアップ等)
CLSCはどこにあるの？
モントリオールにあるCLSCは次のとおりです：
CLSCは、サービスによってCLSCでだけでなく、学校、職場、ご自宅等の場所で社会福祉サービスを提供しています。
まとめ
CLSCは、日本で言う保健所のような診療所で、多くの人が利用する項目としてはインフルエンザの予防接種や血液検査があるかと思います。
お子さんのいらっしゃるご家庭であれば、産後のフォローアップやお子さんの予防接種で定期的にCLSCにお世話になります。
個人的には、医師も看護師もとても優しい印象をいつ行っても受けます。
健康に関するさまざまなクラスを開講していますし、パブリック/プライベートクリニックへ行かなくてもこのCLSCにて受けられるサービスもあります。気になる方はお近くにあるCLSCに立ち寄ってポスターやパンフレットを見てみるのも良いかと思います。