【カナダ】子供を一人でお留守番させても良い年齢と条件についてのまとめ

カナダで子供のお留守番は何歳からできるか

日本では「鍵っ子」が当たり前のようになっていますが、カナダでも子供を一人でお留守番させたり、出かけたりさせても良いのでしょうか。

子供のケアに関して、実はカナダでは州ごとに決まりがあります。日本と同じように生活をしていると、意図したわけではなくても、通報され、育児放棄とみなされ警察のお世話になってしまうこともでてくるかもしれません。ここはきちんと規則を頭に入れておきましょう。

 

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カナダで子供を一人にしておける年齢一覧

年齢制限を設けている州

カナダ国内では3つの州だけが、子供を一人にしておくことができる、もしくは他の子供を見ることができる最低年齢を定めています。

マニトバ州とニューブランズウィック州
親は12歳未満の子供を一人にしておくことができないと福祉法にて定められています。

オンタリオ州
16歳未満を一人にしておくことができないと定められています。

 

また、カナダ国内では1つの州のみ子供を車内に残して置ける最低年齢を定めています。

ケベック州
7歳未満の子供を一人で車の中に乗せておくことが禁じられています。

 

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注意すべき点

保護者は最終的に子供の安全に対して責任を負うため、常に適切に子供を監督する必要があります。
カナダの社会福祉機関は、12歳未満の子供だけを家に置いたままにしないようにとアドバイスしています。

ただし、年齢は適切なケアと監督を評価する際に裁判所によって一般的に考慮される子要素の1つにすぎません。特に年齢制限がなくても、監督の欠如は、意図しないけがや命を落とすなどを引き起こすこともあり、その場合、育児放棄とみなされ、両親や保護者は法的責任を負うこともあります。親・保護者・介護者は、常に子供たちの安全とサポートを確保しなければなりません。

 

各州ごとの子供の監督に関する法的枠組み

それでは、各州ごとの年齢制限を見て行きましょう。ちなみに、情報は2014年のものとなります。

各州の略号については以下のページをご参照ください。

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ブリティッシュコロンビア州議事堂
法定
年齢
子供とされる年齢
(未満)
お留守番が認められる年齢
(以上)
車内に一人でいられる年齢
(以上)
状況罰金
(CAD)
禁固刑
AB1818育児放棄/傷害逝去
監督不行き届き
≤ 25,000≤ 12
BC1919育児放棄
監督不行き届き
ケア提供なし/不十分
MB181812監督不行き届き
ケア提供なし/不十分
≤ 50,000≤ 24
NB191912育児放棄/傷害逝去
監督不行き届き
ケア提供なし/不十分
240 − 10,200≤ 3 違反を繰り返す場合のみ
NL1916育児放棄
ケア提供なし/不十分
≤ 10,000≤ 6
NT1916育児放棄
監督不行き届き
≤ 10,000≤ 12
NS1916育児放棄
監督不行き届き
犯罪行為の許可
NU1916育児放棄
監督不行き届き
≤ 10,000≤ 12
ON181816ケア提供なし/不十分≤ 1,000≤ 12
PE1818育児放棄
ケア提供なし/不十分
≤ 2,000
QC18187育児放棄
ケア提供なし/不十分
625 − 5,000
SK1816監督不行き届き≤ 25,000≤ 24
YT1918育児放棄/傷害逝去
監督不行き届き

情報元:Canadian Child Welfare Research Portal

(※Google規定により使用できない言葉があるため、”逝去”という言葉を使用しています。)

 

子供を一人でお留守番させる前に確認すべき項目

幼児は常に直接監督する必要がありますが、ある程度大きくなった子供や10代は間接監督の準備ができている場合があり、責任ある大人またはベビーシッターが断続的または指定された時間にいてくれることによって親は子供を家においていくことが可能となります。

では、いつから親は子供を家に残しても良いのでしょうか。

これに関しては、子供の年齢、健康状態、気質、成熟度、および同時に家にいる子供の数を考慮しなければなりません。

上の表で見てもらえればわかるように、ほとんどの州と準州では、子供が一人で家に残ることができる法定最低年齢について法律では特に定めていません。カナダ安全理事会(Canada Safety Council)の見解では、10歳までに子供が一人で家にいることを親が許可すべきではないとしています。それでも、子供が十分に成熟していて、必要に応じて支援する責任のある大人が近くにいる場合に限り、子供を家に残すこともできなくはありません。

 

子供を家に残すことを決める前に確認すべき項目6点

お子さんが一人で家にいることを心地よく感じるかどうか
あなたがお子さんが一人で家にいることに対して心地よく感じるかどうか
お子さんが指示に従うと信じることができるかどうか、お子さんが書面でも口頭でも、指示を理解して覚えているかどうか
お子さんが普段の状況や予期しない状況に対応できるかどうか
あなたが家にいないときにお子さんと容易にコミュニケーションをとることができるかどうか
あなたのお子さんが緊急時にいつでも誰かに助けを求めることができるかどうか

 

子供が一人で家にいることができると判断した場合にすべきこと6点

誰かが玄関先に来た場合の対処方法など、発生する可能性のある状況に対処できるよう準備しておく
自分の時間をどのように使うか、することと禁止事項を定めたしっかりとしたルールを設定する
連絡を取り合う―あなたと携帯電話で連絡が取れるようにする
ご自宅が安全であることを確認する
子供を一人で家に残す時間を制限する
自分の世話を短時間できる準備ができている子供が、必ずしも弟や妹や他の子の世話ができるとは限らないことを頭に入れておく

 

子供を家に一人で残すことができる時間の制限【年齢別】

10歳から12歳の子供は、間接監督で2時間まで許容
13歳から14歳までの子供には、間接監督で最大5時間まで許容
15歳から16歳の子供は、緊急事態が発生した場合に電話で親が対応できる限り、1日一人での留守番が許容*

 

カナダの安全協議会は、子供たちがセルフケアをする準備ができるよう、問題防止、実際の状況処理、自宅で一人で安全かつ何かをし続けていられる方法に焦点を当てたホームアローンプログラムを提供しています。詳細については、(613)739-1535までお問い合わせください。

*ダーラム児童援助協会による年齢関連の間接監督ガイドライン

Canada Safety Councilの公式サイトはこちら

 

学校の送り迎えやその他外出時に気を付けること

子供を家に一人でお留守番させることと同様、通学も、基本的に12歳未満の子供は親か保護者が学校まで、もしくはスクールバスのバス停まで送り迎えをする必要があります。

日本のように小さい子に「はじめてのおつかい」と題して一人でお買い物に行かせることも禁じられています。基本的には12歳未満はどこへ行くにも大人、もしくは12歳未満の子供の面倒を確実に見ることができる12歳以上の子供が同行していないといけないということを覚えておきましょう。

 

共働きでも子供の送り迎えをすることは可能か

日本で共働きとなると、子供は「鍵っ子」、もしくは祖父母に見ててもらう、もしくは学童の3パターンがほとんどではないでしょうか。

では、カナダではどうでしょうか。

カナダでは共働きの家庭が非常に多いです。ベビーシッターや祖父母に子供の送り迎えをしてもらっている方はほんのごく一部で、大多数の方が親が送迎をしています。

1つには仕事の勤務時間が基本定時で上がれるというのも大きいのではないでしょうか。

また、父親と母親が勤務時間をずらすことによって送りと迎えを分担している家庭もあります。

暮らしてみるとわかりますが、父親が送迎ともにしている家庭が多くあるところは、日本人にとっては驚くべきことだと思います。

子供のことに関しては、会社の理解が得られやすいのも大きい要因かと思います。

職種にもよりますが、日本とは働き方も違うので、仕事をしながらの子供の送迎は基本的にそこまで難しいことではありません。

不安な方は、就職活動をする際に、勤務時間を8-17時のものを選ぶ、職場は子持ちの方が多くいるかどうか等、子供がいても働きやすい環境かどうかを事前に確認するようにしましょう。

 

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まとめ

ほとんどの州では子供を一人にしておいても良い最低年齢というものは定められていませんが、12歳未満は極力親が一緒にいるか、どうしてもいられない場合は誰か他の大人もしくはベビーシッターを付けるようにしましょう。

 
子供が大丈夫でも、もし万が一子供が一人で家にいる時に何かあった場合は親の責任となります。またそれに対して罰金ないし禁固刑という形での責任の取り方をしなければなりません。

 
カナダでは、家の内外で子供が大泣きしているだけでも警察を呼ばれることもあります。

 
また、カナダでは、日本のようにスーパー等で愚図って床の上で大泣きしてダダをこねる子供は見かけません。この時に例えば腕を強く引っ張ってその場から去ろうとしたり、軽くでも叩いたり、怒鳴りつけたりするようなことをすると、これも即座に通報され、親は逮捕、子供は保護される事態を引き起こしかねません。親も子供も、日本ではやっていたり、よく目にするような光景でも、カナダでは異様な光景として見られ、最悪事態となることもあります。十分に気を付けましょう。

 
共働きの家庭だと、子供の学校、習い事、遊び場への送迎をできるのか不安に思う方もいらっしゃると思います。
カナダでは基本的に子持ちの方への職場の理解が得られやすく、基本的に定時で帰宅できるので夫婦間でスケジュールをうまく組むことができると思います。夫婦ともに送迎が難しくても、ベビーシッターを雇いやすい環境にもありますので、そのあたりはご家庭にあった選択をすれば良いかと思います。

 
できるだけ子供とは一緒にいてあげる、いられない場合は誰か他の人にお願いをするようにしましょう。

 

 

 

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