カナダで仕事!
ワーホリビザ、就労ビザ、ポスグラビザ、永住ビザ等、カナダで合法的に仕事ができるビザを保有して仕事をすることになった場合、日本とカナダでの働き方の違いや職場の雰囲気、服装等、気になることがあれこれありますよね。
このページでは、モントリオール在住期間が10年以上、そしてその期間のほとんどで仕事をしてきている管理人の経験談も踏まえながら、みんなが気になっていることに答えていきます!
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カナダと日本 働き方の違いを教えて!
カナダと日本の働き方の違い、気になるところですよね。いくつか違いを挙げてみます。
残業の有無
まず、大きく違うところは残業があるかないか。
日本も近年は残業の取り締まりが厳しくなってきたので残業が減った、もしくはサービス残業をするようになった人も多いかと思います。ただ、日本は「残業はして当たり前」という文化ですよね。
一方、カナダでは「定時帰り」が当たり前です。もちろん職種にもよりますが、残業するというのは稀なケースです。
有給の取得
日本では、なかなか有給が使えない人も多いと思います。
一方、カナダでは夏やクリスマス時期に3~4週間休む人がとても多いです。有給が足りなかったら無休でお休みをもらうなんてこともあるくらい!
仮病の使用?!
なんとカナダ人、仮病を使う人がけっこういます!特に多いのが、月曜日か金曜日の朝に体調不良だと電話をして休むパターン。はい、三連休狙いです。有給の他に病欠(sick leave)のお休みも設けられているため、そちらの消化をするために、健康体の方は仮病を使って遊びに行く方もいます。
私が勤務してきた/している企業では仮病を使う人はいませんでしたが、現地の友人で「月曜日は仮病で休むんだ~」なんて発言をする人はけっこういます。
企業によって sick leave の規定が違い、基本は、病気の時だけに使用可能で未使用分は翌年に持ち越し不可で切り捨てられるケースです。
私が現在働いている企業のように、自身の病気の場合、または子供の病気の場合、または子供の学校関連で休まなければならない時に使用、もしくは未使用分は年(度)末に現金支給なんて好条件の企業もあります。
個人プレー
日本は基本的には「チームプレー」で、同じ部署の人の仕事をカバーし合って仕事をしていくと思うのですが、カナダは予想以上に「個人プレー」です。
職種にもよりますが、定時上がりどころか、「自分の仕事が終わったら何時であろうと帰る。9時から仕事を開始して、自分はいつも大体15時には帰宅している」なんて言う友人もいます。
また、上にも書いた通り、長期休暇を取った場合、代わりの人が指定はされていますが、あまり仕事の引継ぎはなされていないことも多いです。そのため、取引先に電話をしても「私ではわからないから3週間後にまた電話してくれるかな?」なんて言われることもあります!
仕事をするのは就業時間内のみ
日本では、就業時間開始は仕事にすぐに取り掛かれる状態であり、前日から受信したEメールには目を通しておく、他にも準備はすべて就業時間開始前までにしておくと言われているかと思います。その時間はお給料が発生するわけではありませんので、サービスという状態ですが、準備完了としておくことは「当たり前」であり、暗黙の了解でもありますよね。
一方カナダでは、会社にもよりけりですが、ほとんどの企業で事前準備は特に求められておらず、始業時間ギリギリに出社する人が多いです。10分前くらいの出社でも出勤率はそこまで高くはありません。
仕事の後や休祝日の付き合い
近年、日本では仕事の後に上司に連れられて飲みに行ったり、休日にゴルフ等に呼ばれたりすることも少なくなったと思いますが、カナダでは仕事の後に上司と飲みに行ったり、休日に上司の趣味に付き合わされる、接待が入るということは基本的にありません。もちろん、気の合う同僚と仕事が終わってから「飲みに行かない?」なんて会話が出ないわけではないですが、基本的には同僚と食事を一緒にするのであればランチがほとんど。仕事が終ったら、プライベートの時間、家族と過ごす時間となります。
私はどの会社でも同僚たちとはとても仲良くしていましたが、仕事が終わってから食事に行ったことがあるのはたったの2回だけ。
1社目の時に仕事の打ち上げで、2社目の時にちょっと高級なフレンチレストランでお誕生日のお祝いをしてもらった時です。
後は常にランチを一緒に食べに行ったり、デリバリーを頼んで会社で皆で食べたりしています。
すごく仲良くなった子とは休日に遊んだりしますが、”同僚”としてではなく、”友人”としてプライベートの時間を過ごしています。
妊娠・出産・子育て
日本では、妊娠・出産の女性たちや子持ちの人への理解や配慮がまだまだ社会的に足りないと思います。
カナダでは、妊娠中の従業員には皆優しく接してくれますし、妊婦と胎児に安全ではないと判断される職種に就いている場合は、政府機関が該当ケースと判断した日から妊娠36週まで政府機関からお給料の90%をもらって仕事をお休みするなんて制度もあるくらいです。
子供が病気の時も子供の年齢によっては、親のどちらかが仕事を休んで看病しなければならないですが、この時も親が休むことは「当たり前」であり、現地企業であれば、そのことで文句を言われたりすることはありません。
昇給・昇格
カナダでは、給料に関しては、年収の場合は能力や経験に準ずる場合が多いですが、時給の場合は、ポジションごとで額が決まっていることも多いです(時給でも募集要項に能力・経験に準ずると記載してあることもあります)。どちらにしても、募集要項に「年1回昇給」等、昇給に関して何も書いてなければ、同じポジションで働き続ける限り、基本的に昇給はありません。能力給の場合に限り、例えば入社時と現在の仕事量等を比較して昇給を直訴すれば上げてもらえることもあるかもしれません。
昇格に関しては、ポジションに空きが出た際に、企業は内部向けにもオープンポジションの通達をしますが、外部向けにも求人募集を出します。特にマネージメントポジションとなると、その企業でどれだけ長く働いていたか、どれだけ成績が良いかよりもマネージメントの経験があるかを重視されることも多いです。そのため、募集要項にも「マネージャーポジションで最低〇年経験がある人」と言った条件が掲げられます。それでも、経験ゼロから経験を得るためには1つの企業で一生懸命働いて昇格させてもらうか、学校でマネージメント関連の講義を取って知識をつけるかのどちらかとなります。
昇格を目指す場合は、昇格試験(面接)の時だけでなく、日頃から積極的に仕事面でアピールをしていくようにしましょう。また、特に面接では、言語面だけでなく、欧米人の自己アピール力に日本人は押されがちです。その辺りも他応募者に負けないよう自分をアピールできるようにしておかないとですね。
そのポジションの適任者としては私も含め、社内の誰もが私が採用されると思っていたのですが、結果採用されたのは、仕事内容はわかっていないけれど、今まで他社数社でマネージャーポジションで働いてきた人でした。
ものすごく悔しかったですが、会社が求めていたのは現段階で仕事のことがわかっている人よりもマネージメントに精通している人でした。そればかりは経験がないと歯が立たないですよね。
私はその後はより良い条件で働ける企業へ転職しましたが、子育て等が落ち着いて機会があれば、また上のポジションへの応募をしていきたいと思っています。
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朝食サービスデー
1週間に1回、従業員に軽食を朝に振る舞うサービスを行っている企業があります。モントリオールと言えば有名な食べ物としてベーグルがありますが、「ベーグルデー」と題して、ベーグルとコーヒーを提供してくれる企業もあれば、ベーグルやパンにサラダや果物等もつけてコーヒーと一緒に提供してくれる企業もあります。ちょっとしたことですが、あると嬉しいサービスです。ちなみに、ベーグルをキッチンやカフェテリアスペースに取りに行くのも、もちろん就業時間内!日本とはだいぶ働き方が違いますよね。
開催される曜日として一番多いのは木曜日ではないでしょうか。月曜日や金曜日はお休みを取る方も多いですからね(仮病でという意味ではなく、有給としてです!)
私は、2社目の時は毎週木曜日がベーグルデー、3社目は毎月1回ベーグルだったりドーナツだったり、夏はアイスクリームだったりとテーマを変えて食べ物の振る舞いがあり、現在の勤務先ではイベント(ハロウィンやクリスマス等)時にクロワッサンやフルーツやケーキやお菓子等の振る舞いがあります。
カナダの職場の雰囲気はどんな感じなの?
職場に関しては、日本でもカナダでも会社によるところが大きいので一概に「絶対こう!」ということは言えませんが、全体的に見ればカナダの職場の雰囲気はとても良いと思います。
日本で言うお局様や陰口を叩く人や意地悪な上司に悩まされている、職場でイジメにあっているというのは、ほとんどないに等しいのではないでしょうか(日系企業や日本人ばかりの職場を除く)。
もちろん、気が合わない同僚はいるかもしれません。でも、”合わない”というだけで、自分がすべき仕事は皆します。日本とは比べ物にならないくらい働きやすいのは確かです。
職場での服装は?スーツを用意しておいた方がいい?
まず、企業(オフィスワーク)で制服を設けているところはないかと思います。会社によりけりですが、ほとんどの会社で規約にはビジネス/オフィスカジュアルと記載されています。但し、実際の服装は会社の形態によるかと思います。
例えば、本社勤務だったり、顧客の来客が頻繁にあるような会社であれば、規約通りビジネス/オフィスカジュアルとなります。
支社/事業所勤めで、社長が自分達のオフィスにおらず、来客もない職場では、普段は男性はTシャツ・パンツ、夏であればハーフパンツの方もいるくらいです。女性は比較的おしゃれな方が多いので、この場合も女性はオフィスカジュアルの方が多い印象です。
私はどこで働く時もオフィスカジュアル着用ですが、同僚たちはどうだったかと言うと、1社目と2社目は皆オフィスカジュアルを守っていましたが、3社目は本社から役員の方が来る日以外はものすごくラフなカジュアルコーデでした。
1年に1度行われる会社主催のパーティー
どの企業も1年に1度だけ会社が主催するパーティーが行われます。それは、クリスマスパーティーです!日本でも忘年会や新年会を企業が開催するかと思いますが、カナダの場合はクリスマスパーティー!大抵12月の上旬から中旬にかけての金曜日の夜にレストランで開催されるのが主流です。会社によっては、社員だけでなく、社員のパートナー(旦那様や奥様だけでなく、彼氏・彼女でもOK!)が同行可能な場合もあります。カジュアルなレストランでのパーティーもあれば、ドレスコードもあるような素敵なフレンチレストランでの開催等、開催場所のランクも会社によりけり。普段上司や同僚と食事に行くことはありませんが、この日だけが例外となります。でも美味しい食事とワインを飲みながらの楽しいクリスマスパーティーなら参加も嬉しいですよね。
3社目では、クリスマスパーティーだと既に予定が入っている人も多く参加者が多くなかった過去の経験を踏まえ、私が入社してからは新年会を1月中旬から下旬頃に開催をしていました。パートナーの参加は不可でしたが、会社の狙い通り、新年会は従業員のほとんどが参加をしていました。
現在勤務している会社は今までとは規模が違い、全員14時半頃には仕事を切り上げて一旦帰宅し、皆張り切ってドレスアップして、ディナーショーの会場で再集合します。パートナー同伴可能なので、同僚の職場にいる時とは違う一面も見れるのが面白いです。
まとめ
規律を大切にする日本と自由度が高いカナダ、1日8時間(+α)の労働時間は同じでも、働き方はずいぶん違います。
欧米の方がよく言うのは、「日本人は働くために生きている(live to work)」けれど、「僕らは生活するために働いている(work to live)」んだということ。
日本でも日本の外でも働いた経験があると、この言葉の意味が本当によくわかります。
私が日本を飛び出したのは、日本の社会、特に仕事面で窮屈で、海外の企業で働いて自分を試したいと思ったから。本当に飛び出してよかったと心から思いますが、飛び出したばかりの頃は、特に取引先等関連企業の仕事のスピードがゆっくりすぎてイライラしたり、カナダの人たちの仕事に対する姿勢も自分には合わず、「やっぱり日本で仕事をしたい」と思ったほどです。でも、期間限定で日本へ行って仕事をしてみたら、「こんなところでは働き続けれない!」と強く思いました。日本への未練はここで断ち切れ、カナダへ戻ってきたら、今までイライラしていたことにも寛容になれ、8時間は仕事の時間、それ以外はプライベートの時間と切り替えも上手にできるようになり、毎日思いっきり楽しく生きています。
海外に出てお仕事をしてみたいと思っている方、問題は就労ビザかと思いますが、その点がクリアできるようであれば、ぜひ一度挑戦してみることをお勧めします!
お仕事探しをしている方、カナダで仕事をしてみたいと思っているけれどビザの取得が出来なくて困っていると悩んでいる方、お気軽にご相談ください。